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第2回建築ツアーin熊本
2020年2月27日

こんにちは、設計の甲斐です!

2月25日に第2回建築ツアーを開催しました。

 

が、

 

前日24日が祝日だったため見学先がことごとく休館日でした。参加者のみなさん申し訳ないです(泣)。

外観しか見れなかったところもありましたが、見学先を紹介していきます!

 

次世代モクバン (設計:藤本 壮介)

天才的なデザインと発想で有名な藤本さんの作品で、私が学生時代に影響を受けた建築家の一人です。300角(30cm×30cm)の木を組んで造られたバンガローで、積み重ねた木が利用する人の身体スケールに寄り添い、それぞれが居場所を見つける内部空間となっています。釘やビスを打った跡は見られず、90角(9cm×9cm)くらいの木でくさびを打って施工されており、見た目や空間の面白さだけでなく細かいところまで追求されていました。

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モクバンR2 (設計:渡瀬 正紀、永吉 歩)

上記の次世代モクバンの横に建てられたもう一つのバンガローです。同じパターンで組まれた木壁、木屋根にFRPを塗り重ねて造られています。外気に触れていないこともありますが約10年前から大きく色の変化はないことからFRPの可能性を感じさせる建物でした。

どちらのバンガローも長い事使われていないようでしたが、外から入ってくる光によって造られる空間や、反対に中から漏れる光が魅せる外部空間ともにきれいだと思いますので人が利用しているシーンも見れたら良かったです。

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八代市立博物館 「未来の森ミュージアム」 (設計:伊東 豊雄)

新国立競技場の設計で隈研吾さんと共に最終プレゼンまで残った伊東豊雄さんが設計したミュージアムです。写真からだと想像できないかもしれませんがこのミュージアムはなんと5階建てなんです!大通りからは周辺の環境に合わせるため、人工地盤を上げて建物のボリュームを小さく見せています。反対側から見ると別の建物のように感じます。説明だけだと力づくで小さく見せているように感じるかと思いますが、実際に見るとそういったことを感じさせないところに設計の上手さを実感しました。

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熊本県立美術館 (設計:前川國男)

熊本城内にある県立美術館です。熊本城とは対称的とも言えるようなタイルレンガのデザインですが周辺の緑と調和した落ち着きのあるファサードでした。外からはエントランス部分しか見えませんでしたがワッフルのような天井が内部空間まで続いており、当時の建築様式を感じさせる建物です。中を見たかっただけに見学できず残念でした。次回訪れた時にまたご報告できればと思います!

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熊本県伝統工芸館 (設計:菊竹 清訓)

熊本城から少し離れたところにある工芸館です。上記の熊本県立美術館のデザインを踏襲したファサードですが、一部リズムをつけハイサイドライトを設けているところや、エントランスと上部の大きな窓に求心性を持たせ、差別化を図っているところに菊竹さんのすごみを感じました。

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熊本県立美術館分館 (設計:ラペーニャ&トーレス+大和設計)

旧熊本県立図書館を美術館にコンバージョンした建物です。特徴的なファサードは熊本城の石垣をデザインコードとしています。直接的なデザインの導き方はヨーロッパらしさを感じさせ、熊本県立美術館とは違った魅力を持っています。熊本のイメージを崩さずに歴史と都市をつなぐ建築です。

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オモケンパーク (設計:矢橋 徹)

熊本市内にある商店街の一角に建てられたカフェです。未利用の土地を地域に還元させるアイデアと「まちの縁側」をコンセプトとした建物は小さい規模でありながら最大限まで活用できる建物でした。高い建物に囲まれながらも奥に続く外部空間と2段に分けた屋上が大都市の干渉空間となり心地よさを感じました。まちの人たちの寄り合いの場となる良い建築でした。

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浜田醤油 うさぎカフェ (設計:隈 研吾)

醤油を製造、保管する蔵をギャラリー兼カフェに改修した建物です。前回の建築ツアーin大分でも実感した隈さんの設計力は圧巻です!どこを見てもすごい、きれい、かっこいいが止まらない建築でした。元々の醤油蔵を超えるような強い建築にはせず、昔からある構造体や醤油を製造、保管する大きな樽を強調し、活かす内部空間の構成は浜田醤油の歴史を崩さず、後世に伝えるものでした。

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工事中の熊本城

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今回の建築ツアーは中に入れるところが少なく、深く見学できませんでしたが、ボリューム操作、新しい人の流れの作り方、歴史と都市と建築の関係性など学ぶところはたくさんありました。現在も熊本城の工事は続いています。いつの時代も膨大なエネルギー量で仕事をされていたことに感動した一日でもありました。大小規模を問わず、歴史の継承や使う人たちのために造られ、残される建築を私たちも追及していきます!

 

次回は3月26日に第3回建築ツアーを行います。ブログを通して建築の魅力が伝えられるよう頑張りますので次回も楽しみにお待ち下さい!!

 

 

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